上手下手

今回は舞台の場所の呼び方です。

舞台関係のお仕事においてもっとも初歩的な事柄と言えますが、ここにも文化を感じます。

客席(お客さん側)から見て舞台の右手を上手(かみて)

客席(お客さん側)から見て舞台の左手を下手(しもて)

と呼びます。

以上、本日の重大任務完了。

では次回〜。

 

 

 

と、行きたいところですが、少し寂しいのでもう一つ踏み込んでみましょう。
これで文化は感じられない。

さてさて、日本語では上手下手と表しますが、英語ではStage Left(ステージレフト) Stage Right(ステージライト)と表します。

いいですか、間違ってもじょうず、へた、と読まないでください。
下手ってヘタな人が集まってるんだ〜〜とか言ってたら戦争開始です。

「あー、自分もそんな風に読んだことあるよ〜〜やるよね〜〜!」

って言ってくれるか、追放されるかです。

続きいきますよ。

どういうことかというと、

日本語の文化では「客席から見て右か左か」というお客さん目線

英語の文化では「ステージから見て右か左か」というステージ目線

で考えているという事です。おもしろくないですか?

おもしろくない?

だめ?おもしろいじゃん。おもしろいです!

(書いててゲシュタルト崩壊してきた…おもしろいって読めなくなってきた…)

ちょっと図にしてみました。どっちから見てるの?ってことが重要です。

PAのお話をすると、ここは日本ですが、例えばデジタルミキサーを使用すると、日本語が打てなかったりします。

ミキサーのフェーダーにはそこになんの信号が来ているか名前を書いたりするのですが、文字数の制限もあるのでどんどん略称で書いていきます。

そこにはSRSL(Stage Right Stage Leftの略)と書いて「下手、上手」を表したりする人もいます。

人によって違いはするものの、結構な確率でこの表記には出会うと思うので覚えておきましょう。

国によって同じ場所を指すのに視点が違う、こういった違いは音楽に限らずなんとも面白いことだなと思うんです。

もっと言えば同じ事柄でも人によってどの角度から見ているのかは違うってことですよね。

ね、おもしろい!

おしまいっ

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